・日商簿記1級を受けようとしているんだけど、全経簿記上級も受けた方がいいの?
・どうやって勉強すればいい?
このような疑問について、日商簿記1級、全経簿記上級に合格した私がご説明いたします!
全経簿記上級と日商簿記1級の違い
全経簿記とは全国経理教育協会が実施している簿記検定で略して「全経簿記」です。
日本商工会議所が実施している簿記検定はよく聞く「日商簿記」です。
全経簿記は難しい順に上級、1級、2級、3級、基礎簿記会計となっており、今回ご紹介する上級は全経簿記の中で最難関の資格となっています。
日商簿記の最難関の資格は1級です。全経簿記上級の試験範囲は日商簿記1級の試験範囲とほぼ同じです。
日商簿記1級との大きな違いは記述式の理論問題が多めであること、1級には出てこない財務分析が出てくることです。
以下、全経簿記上級と日商簿記1級の簡単な比較表です。
全経簿記上級 | 日商簿記1級 | |
---|---|---|
試験科目 | 商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算 | 商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算 |
配点・合格点 | 各100点ずつ計400点 合計点が280点以上かつ各科目すべて40点以上で合格 | 各25点ずつ計100点 合計点が70点以上かつ各科目すべて10点以上で合格 |
試験1回あたりの受験者数 | 約2,000人 | 約7,000人 |
合格率 | 15%前後 | 10%前後 |
試験実施月 | 7月、2月 年2回 | 6月、11月 年2回 |
合格による税理士の受験資格の付与 | あり | あり |
全経簿記上級を受けておいた方がいい理由
日商簿記1級に対する勉強のモチベーションが下がりにくくなる。
日商簿記1級の勉強は大抵1年を超えてくるのでモチベーションを維持するのが大変です。
日商簿記1級の11月合格を目指した場合、12月から勉強を始めて6月に試しに試験を受けて11月にまた受けて合格というようなプランになると思います。
ただこれだと試験を受けるまでのスパンが半年ととても長く、モチベーションが低下することも考えられます。
しかし全経上級は日商簿記1級の勉強内容がほぼ流用できるため、全経上級の試験も受ければ2月、6月、7月、11月と試験までの感覚が短くなるので勉強に対するモチベーションが下がりにくくなります。
日商簿記1級より少し難易度が低く合格率高め+配点が細かいので基本的な実力がついているか確認できる
計算問題については全経上級の方が日商簿記1級より割と基本的な内容の問題が多め、つまり難易度が多少低いです。
また全経簿記上級は各科目100点ずつと日商簿記1級の25点ずつと比較して4倍あり、配点の箇所が細かいことから実力が点数に反映されやすいです。
つまり全経簿記上級を受けることで日商簿記1級の基本的な実力が身についているかを確認できます。
日商簿記1級では手薄になりがちな理論問題の勉強ができる
日商簿記1級では基本的に理論問題は会計学の問1で5点分、たまに工業簿記や原価計算で選択式でちょっと出てくる程度なため、理論について対策が手薄になりがちです。
しかし全経簿記上級は記述式の理論の割合がとても多く(会計学に至っては40/100)、しっかりと対策をせざるを得ません。
全経簿記上級で理論問題の対策をしっかり行うことによって、日商簿記1級の理論問題でも点数がとれるようになります。
試験本番の雰囲気に慣れることができる
同じ実力を持っていたとしても、緊張した状態で臨むのとリラックスした状態で臨むのでは点数に違いが出てくる可能性があります。
私の場合初めて日商簿記1級の試験を受けたときは緊張のあまり字がうまくかけずに何回か書き直したりするということがありました。
リラックスした状態で臨むためにも試験本番の雰囲気に慣れることはとても重要です。
そのため試験本番の雰囲気を経験できる全経簿記上級の受験はとても貴重です。
税理士の受験資格を得られるチャンスが2倍になる
これは最終的に税理士を目指したいという方にしか関係ありませんが、全経上級も日商簿記1級と同じく合格すれば税理士の受験資格が付与されます。
そのため日商簿記1級+全経簿記上級で1年間の間に税理士の受験資格を得られるチャンスが4回となり、日商簿記1級だけを受ける場合と比べて2倍となるのでおすすめです。
(私の場合は税理士の試験を受けようとは思いませんでしたが・・・・その理由は下記にまとめておりますのでよろしかったらご覧下さい。)
全経簿記上級の勉強方法・勉強時間
記述式の理論問題と財務分析以外は日商簿記1級の勉強内容で全経簿記上級の試験にも対応できます。
理論問題と財務分析の対策については過去問題集を解くのがおすすめです。全経簿記上級においては過去に出てきた問題がそのまま出てくることもあります。
私がおすすめする過去問は下記のものです。
全経簿記上級 過去問題集 出題傾向と対策 【ネットスクール出版】
この本のいいところは過去問題の掲載+理論問題集と財務分析の用語や公式が掲載されているという点です。
そのため日商簿記1級の勉強だけでは対策できない部分についてはこの本だけで十分に対応できます。
私は日商簿記1級の勉強を2,000時間ほど行っていた状態から、1か月(勉強時間は約100時間)だけこの本を使って全経簿記上級の対策を行い、本番では400点中336点を獲得することができました。
こちらの本は下記のネットスクールの自社サイトで最新版を購入できますので是非ご利用ください。
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またネットスクールでは全経上級のWEB講義もあります。
私は全経簿記上級ではなく、日商簿記1級のWEB講義を受けたことがありますが、講義がとても分かりやすく、質問も好きなだけできるので超おすすめです。(ネットスクールを受講していたおかげで日商簿記1級も全経簿記上級も合格できたと思います。)
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以上が全経簿記上級に関する記事でした。
他にも日商簿記1級に関する記事や他の簿記検定に関する記事などを書いておりますので、よろしかったらご覧ください。
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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