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日商簿記1級合格者の私が税理士合格を目指さない理由【働きながらは無理ゲー】

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私が日商簿記1級(ついでに全経簿記上級も)を取得してからしばらく経ちますが、同僚や会計士の先生にこんなことを言われることが多いです。

せっかく税理士の受験資格があるなら、税理士目指してみなよ!

それに対する私の回答はこうです。

ひー

絶対に受けません!!

今回は日商簿記1級合格者の私がなぜ税理士合格を目指さないかを詳しくご説明いたします。

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目次

日商簿記1級を受けたときに簿記関係の才能がないと思ったから。

私が経理に配属になってから約2年間、日商簿記2級・建設業経理士1級に挑戦し、どちらとも一発で合格しました。

この調子で日商簿記1級も一発で合格するぞ!!

と意気込んだのはいいのですが、最終的に期間約2年半、勉強時間約2,600時間、3回目の受験でようやく合格することができました。

ちなみに日商簿記1級合格に必要な時間は600時間~1,000時間と言われておりますので、私は普通の人よりも2.5倍~4倍も労力をかけたということになります。

最終的に合格出来てよかったですが、この時に「ああ自分は簿記関係の才能はあまりないんだな。」ということを痛感しました。

税理士試験となると日商簿記1級よりもさらに難易度が高くなることから、合格する可能性はほぼないと確信が持てました。

多大な時間を費やす可能性が高いから。(働きながらは無理ゲー)

税理士試験に合格するまでの勉強時間は3,000~4,000時間と言われています。

まあネット上の合格に必要な勉強時間は合格に必要な最低限の時間なので、実際には合格までにもっと時間がかかると思います。(以下の記事参照)

(予備校の必要勉強時間を見ると大半が3,000時間以下となっていますが、あまりにも長い時間を記載すると受講者が減ってしまうので少なく記載しているかと思います。ですのであまり参考にならないです。以下はTACと通信講座のスタディングの場合。)

【スタディング】税理士試験合格までの勉強時間は?科目ごとに勉強時間は違う。

【TAC】学習計画の立て方 短期合格を実現するために

 

仮に1年目で簿記論・財務諸表論合格、2年目以降は1科目ずつ合格の計4年間で、合格に必要な勉強時間よりも少し多めの5,000時間勉強を行う場合、1日の平均勉強時間は4時間超となります。

これを私のように会社員として働いている人が行うとなると、4年間ずっと働いている時間以外はほとんど勉強に費やす必要があります。

さらに税理士試験の怖いところは科目合格制であるところです。

最終的に5科目合格すれば税理士の資格を得ることができますが、科目ごとの合格の有効期限はありません。

つまりどれだけ時間がかかってもいいんです。

この制度があるせいで3、4科目まで合格したのに最後の1、2科目になかなか合格できない人が「せっかくここまで来たのだから最後までやり切りたい!」と何度も試験に挑戦し、勉強に費やす期間が長くなってしまいます。

一説によると税理士合格までにかかる期間の平均は約8年~9年だそうです。先ほどいった4年で合格できる方はかなり優秀な方です。8年~9年かけて合格できずに諦めてしまう可能性もあります。

私自身独身だった20代の頃であれば約8年~9年間ずっと税理士の勉強に時間を費やすことはまだ可能だったかもしれませんが、家庭を持った30代の今ではとてもじゃありませんができません。

それでもやろうと思ったら家族に関する時間は全て削って勉強時間に充てるか、会社を辞めて勉強時間に充てるかどっちかしかないです。

どちらも現実的ではありませんし、そこまでして税理士を目指す意味があるのか?

税理士試験は会社員でかつ家庭を持っている人にとってはほぼ無理ゲーだと思います。

自分の場合費やす時間の割に得られるメリットが多くないと思うから。

仮に8年~9年かけて合格した場合、税理士の資格を活かすには以下の方法があると思います。

  • 一般企業の経理の仕事で活かす。
  • 税理士事務所に転職する。
  • 税理士事務所を開業する。

一般企業の経理の仕事で活かす。

経理で活かすとなると、法人税・消費税などの申告で役に立つかと思います。

ただ現時点で私はこれらの申告のやり方は独学で大まかにできるようになったので、税理士に合格したからといって急激に仕事がやりやすくなるわけではないです。(最終確認は外部の税理士にお願いしているので現時点で誤った申告をする可能性も低いです。)

また税理士に合格しても特に手当がつくわけでもありません。

ですので税理士の資格を取ってもあまり仕事にプラスにならないです。

一般企業に勤める経理の方でしたら仕事に大きく役立つのは日商簿記1級までだと思います。(以下の記事参照)

税理士事務所に転職する。

税理士資格を活かすために一番手っ取り早いのは税理士事務所への転職が考えられます。

私の場合8年~9年かけると40歳を超えるので40代の税理士の年収について調べてみました。

上記の記事によると40代の税理士の平均年収は700万~800万円です。

ただ40代から初めて税理士として働く場合はもっと低くなるとのことです。

私が今務めている会社は40歳ぐらいの平均年収が約800万円ほどです。

そのため転職することによって年収が若干下がる可能性があるのです。(しかも税理士事務所に転職となると一番下っ端で働くことになるでしょう。)

それだったら8年~9年の期間を、今の会社で早く出世するための勉強などに充てた方がいいかと思いました。

税理士事務所を開業する。

最終的には開業という手もあるかと思います。

開業が上手くいけば年収1,000万円超えも夢ではありません。

ただ開業もすぐにできるわけではないので、どれくらいかかるか調べてみました。

試験合格後、直ちに独立開業するとは限らないことを考慮すると、実務経験としては10~15年程度、40~50歳代で開業するケースが一般的であると考えられます。
10年以上にわたる勤務経験を通じて、税務知識だけでなく、経営ノウハウをひとつでも多く吸収することが重要となるでしょう。

引用元:MoneyForwardクラウド 税理士の独立開業を成功させるための準備とは?開業までの流れ、資金についても詳しく解説!

仮に私が試験合格に8~9年を費やした後、税理士事務所に10年勤務して開業となるとその時には50歳を超えます

しかもすぐに年収が1,000万円を超えるかというともちろんそんなことはなく、下手をすれば税理士事務所に勤務していたときよりも年収が下がるリスクもあります。

ハイリスクハイリターンなので、小心者の私は開業は無理だなと思ってしまいます。

  

ここまでの説明をまとめると、私にとっては8~9年という多大なコストをかける割には得られるメリットがあまりにも少ないように思えます。

それであればこの8年~9年をもっと別の勉強にあてた方がはるかに良いかなと考えます。

そこで私は1年2ヶ月かけて税理士と同じ士業である社会保険労務士の勉強をし、無事合格しました。

社会保険労務士は労働基準法、雇用保険、労災保険等、会社員の人生に大きく関わる制度の専門家です。

これらの制度については会社の中枢組織である人事部が担当しています。

私の会社でもそうですが、人事部は王道の出世コースと言われています。

現在経理で仕事をしていますが、社会保険労務士を取得したことにより近々人事関係の部署に異動できそうです。

このように社会保険労務士は会社員にとってかなり価値のある資格です。

しかも勉強時間は1,000~1,500時間ほどで、合格者の約6割~7割が会社員なので働きながらでも合格を目指せる試験となっています。

以下の別記事で私の社労士試験の勉強方法などをまとめておりますので興味のある方は是非ご覧ください。

まとめ

ここまで私が税理士を目指さない理由を書いてきましたが、まとめますと以下に当てはまる方は税理士を目指さない方が良いと思います。

  • 日商簿記1級合格にかなり苦戦した方。
  • 会社員でかつ家庭を持っている方。
  • 合格予定年の年齢時点で 現在の会社の年収>税理士事務所の平均年収の方 
  • 独立開業に自信がない方。

この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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