行政書士と社労士ってどっちの方が難しいの?
今回はこの疑問に対し、両方の試験に合格した私がお答えします。
行政書士と社労士はどっちの方が難易度が高い?
結論から申し上げますと、一般的には社労士の方が難しいと言われています。
そして私個人感覚としても社労士の方が断然難しいと感じました。
理由としては下記のとおりです。
比較内容 | 行政書士 | 社労士 |
---|---|---|
必要勉強時間 | 600時間~800時間 | 1000時間 |
合格率 | 約10% | 約7% |
試験時間 | 3時間 | 4時間50分(80分+210分) |
試験回数 | 年1回(11月) | 年1回(8月) |
試験の内容 | マークシート+記述式 | マークシート |
様々な比較内容を上げましたが、まず必要勉強時間は社労士の方が行政書士に比べて多いです。(※この勉強時間はあくまで1回で合格できる可能性がある最低限度の勉強時間です。複数回受験すればもっと勉強時間は増えます。)
別の記事で行政書士・社労士に関する実際の必要勉強時間をまとめておりますので、よろしかったらご覧ください。
私が実際勉強していた時は社労士は900時間ほど勉強しても合格点に全く届かず、1,300時間あたりでようやく手ごたえを感じました。
行政書士は400時間を超えたあたりで合格点に届くようになり、最終的には850時間で余裕で合格できるくらいの実力になりました。
また合格率も社労士の方が行政書士に比べて3%も低く、難易度が高いことがわかります。
試験時間も社労士の方が長いです。初めて受ける方はとても苦労すると思います。(私は社労士の試験を受けた日の夜は脳が活性化しすぎて眠れませんでした笑)
試験内容の比較については以下から詳しく説明します。
試験内容の詳細比較
社労士と行政書士の試験内容は下記の通りです。
行政書士 | 社労士 | |
---|---|---|
解答方式 | マークシート+記述式 | マークシート |
合格基準 | 300点中180点以上 (但し法令等科目は244点中122点以上(50%) 一般知識等は科目は56点中24点以上(40%) | 選択式は40点中28点以上 (ただし各科目5点中3点以上(60%)) 択一式は70点中49点以上 (ただし各科目10点中4点以上(40%)) ※問題の難易度によっては合格基準が変動することあり。 |
どちらも合格基準に総合得点だけではなく、各科目ごとの最低点数を設けられています。
この各科目ごとの最低点数が社労士の方が圧倒的に条件が厳しいため、社労士の方が難易度が高いと言われています。
最低点数の厳しさについて以下で詳しく説明します。
行政書士の法令科目等は5肢択一式が1問4点で40問、多肢選択式が1つの空欄につき2点で合計12か所、記述式が1問20点で合計3問となっています。(合計55問)
一般知識等は5肢択一式が1問4点で計14問です。
法令等は単純に244点を55問で割ると1問あたり約4.4点となり、法令等の問題のうち1問の点数が占める割合は4.4点÷244点×100=1.8%です。
同じように一般知識等の問題のうち1問の点数が占める割合は4点÷56点×100=7.1%です。
次に社労士の場合ですが、選択式は1点÷5点×100=20%です。
択一式は1点÷10点×100=10%です。
このように社労士の方が1問の点数が占める割合が高いため、1問の間違いが命取りとなる可能性が高いです。
しかも社労士は選択式の場合は8科目、択一式の場合は7科目全て基準点をクリアしないといけません。
社労士は選択式・択一式ともに総合得点は合格基準をクリアしているものの、選択式でたった1科目で2点以下を取ってしまい、不合格となった方が結構いらっしゃいます。
他の資格と比べた場合の難易度ランキングは?
私が今まで受けた資格の中で難易度ランキングをつけるとしたら下記のとおりです。(社労士を100とする。)
- 社労士・・・100
- 日商簿記1級・・・100
- 全経簿記上級・・・90
- 行政書士・・・60
- 管理業務主任者・・・27
- 宅建士・・・25
- 建設業経理士1級・・・25
- 日商簿記2級・・・20
- 賃貸不動産経営管理士・・・10
- FP2級・・・10
- 日商簿記3級・・・8
- 給与計算実務能力検定・・・6
- 第一種衛生管理者・・・5
- ITパスポート・・・5
上記の表を見てわかるとおり、社労士は他の資格と比べて圧倒的に難しいです。行政書士も社労士までとはいきませんが、メジャーな資格である宅建や簿記2級に比べてはるかに難易度が高いです。
まとめ
社労士の方が行政書士よりも圧倒的に難易度が高い
この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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